【試合後囲み取材】木暮監督(2) - 女子フットサル|PANNA-FUTSAL

【試合後囲み取材】木暮監督(2)

2018年5月15日 11:00

 

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【試合後記者会見】木暮監督(1)

 - 後半失点してから、経験として積めなかった部分が出てしまったのかなと思いますが、監督としては4連続失点の場面はどのように感じましたか。

木暮監督:起きるか起きないかで言えば、当然ハーフタイムにも話をしました。自分達にチャンスが多いけど、イランに先に点を取られる可能性もあるし、そこで崩れて連続失点してはいけないと。2点目の当たって入ってしまったとかというのもイランは狙っているといのも映像で何度も見せました。そういう相手のメリットがあっての失点というよりは自分達がプレゼントしてしまったというのは、どう止めるというのは、そういう日常をどれだけ経験しているかという事しかないですね。トレーニングできない、追求しきれない部分であると思います。それが本来のプロであれば、そういう決定的なミスを犯していけば、試合に出られなくなるとか、チームが無くなるとか、どの競技でも起こり得る事です。だからこそ選手はミスをしない、常に高いパフォーマンスを求められるのだと思います。今の女子の現状で行くと、そこを普段クラブで求めらるかと言えば、求められていないでしょうし、トレーニングの回数が少なかったりだとか、中心選手はミスがあったとしても長く出ざるを得ないでしょう。それは男子のFリーグでも起きている事であると思いますので、多くを求めるのは酷な事だとは思いますが、少しずつでもやれる事は、こういった事を伝えていく、起きないようにする事だと思います。

 理想は国内がそういった激しいリーグになって、ミスとかにこだわって、そういう評価をされて、また代表の試合や海外遠征があって、勝ちや負けとか成功、失敗を体験しながら成長していくのだと思いますけれども、いきなり多くを求めるのは酷だと思いますし、そういう限られたリソースの中で、決勝まで大きなミスもなく、高いレベルでやり続けてくれた事は、見方を変えれば素晴らしい事だと思います。たらればになりますが、勝ってきたという事でそこをリアルに体験できず、最後の試合に出てしまったというのは自分自身で経験してますし、見てきましたし、男子の男子A代表のイラン戦でも近い現象は起きているという事だと思っています。いきなり劇的にそういったものがなくなるというのは難しいと思いますが、2015年も今回もイランとのAFCの決勝で多くのチャンスを作りながら、決めきる事ができなくて、負けているという、この2つの大会にで起きている結果、内容というのが示していると思いますので、そこを本気で変えていくという、ぼくらコーチングスタッフ、そして選手14人+ここを目指したいという選手、そして各クラブのコーチングスタッフが本当に本気でイランに勝ちたい、本気でアジアのタイトルを獲りたいという所が、そもそも全員がコミットしているかどうか分からない状況だと思っています。それはかつての自分達も同じように少しずつそういう仲間が増えてイランに勝ちたい、アジアのチャンピオンを獲りたい、日本のフットサルを変えたいと思う選手やクラブが増えてきて、成長してきたと思うので。

 やはり女子も同じで、この決勝をYoutubeで見ている選手とか指導者とかいると思いますが、そういう方達が、「またか」とか「なんであそこでミスするんだ」とか思われると思いますが、それはここに来なくては分からない事だったりだとか、本気で目指そうと思うからこそ理解できる事だったり、そもそもそこを目指してなければ、ミスしたで終わったり、「負けたじゃないかなんでミスしたんだ」だと思うんです。そういう意味では女子フットサル全体がその同じ目標を持って行く、本気でアジアのチャンピオンになりたいという選手が増えてきて、そういった選手を育てたいうクラブや指導者が増えてきて、そういう選手、クラブ間での切磋琢磨が起きた、そういうグループが大きくなっていく、そういうものが代表の活動の中でそこでまた競争があってというサイクルを作り出せる事が大事だと思います。すごく道のりは大変だと思いますが、間違いなく正しい道を歩んでいるんだと思います。

 - 短期間でできる事が増えている事は明らかでチームのポテンシャルはあるように感じています。言い方は悪いですが、指導者がちゃんとやっていれば、もう少しレベルが高い人が普通にやっていればという事もあるのかなと感じます。

木暮監督:ベースの日常でのフットサルというスポーツの特性というのが、各クラブ選手によってバラつきがあるのは事実だと思っています。代表チームというのはクラブがあってこそだと思いますし、そこでの中身というのが日本代表に反映されるという事でもあると思います。自分がこれからできる事は、各チームを回ってだとか、リーグを見てとか、多くの指導者と触れ合って、勝負の厳しさとか、イランに勝つには何が必要か、何が足りていないのか、そういったものをしつこい位にアプローチして理解してもらって、みんなで2年後に向けていく事が必要だと思います。そしてユースオリンピックに出られる事になれば、若い選手に機会ができます。アジアの国以外は出場国が決まっていてブラジル、アルゼンチン、スペイン、ポルトガル、そういうものを高校生達が経験できるというのは、現状の女子のフットサルの活動回数を考えれば素晴らしい財産であり、経験になると思っています。AFCで2位以内に入ったという事で権利は得たと聞いていますが、その先の事は自分には分からないです。実現すれば凄く良い機会になると思います。

 この後の女子活動回数など分からないですけれども、そういったものを言い訳にせず、何とか日常を変えていく為に、ここに来た14人にもそういう話はしてきていますし、、決勝終わった後にもそういう話をして、理解はしてくれていると思っています。まずは彼女達から変わっていって多くの選手に伝えていってもらう、そしてメディアの方々にも伝えてもらっていって欲しいです。地味かもしれないですが、やり続けていく事が必要だと思います。もちろん今日勝って帰る事を目指していましたけれども、まずイランはチャンピオンに値する努力と活動があったりしているのも、彼女達の側面からすれば、プライドとかかけてきた時間やお金もあるでしょうし、そこのやり合いです。工夫して2年後には絶対にという想いでいます。

 - 次は2020年ですか?

木暮監督:聞いている所では、2019年ではなく2020年かと。アジアインドアと同じ年にしないようにする意図があるとかないとか。来年なのか再来年かはまだ確定してはいないのかもしれませんが、次のAFCでは必ず。ただ中国であったり、強化している国はもちろんあるので、イランだけを見るのではなく、チャンピオンを目指します。

 - 記者会見でユースオリンピックのラージリストがあると話しが出ましたが、出場できる前提でどういった選手が対象になるのでしょうか。予想するに日本リーグ等に所属する高校生や過去にトリムカップでフットサル日本女子選抜に選ばれた選手等が挙げられますが

木暮監督:ラージリストに関しては規定に従って締め切りがあって、この大会で権利を獲る前からJOCに提出しています。選手としては挙げられた予想の通りかと思います。年齢制限があるので現状日本リーグや地域リーグのフットサルのリーグに出ている選手を選抜し、昨年、今年のトリムで日本選抜を経験している選手がベースになります。見てない選手を入れる事はしていません。

 - 各チームの指導者に求めたい事はなんですか?

木暮監督:一つはフィジカルという一言ではなくて、怪我で会ったり、代表に来たら強度の高いトレーニング、そしてハードなスケジュールというものをやっていかないといけません。今大会も中1日で練習して試合してという事をやっています。それに耐え得るベース作りというのは必要だと思います。今回も下地フィジカルコーチから、ラージリストの25名の選手にはメニューを送って練習をしてもらいながら進めてきましたが、あくまで自己申告ですし、チェックをしきれている訳ではないです。例えば昨年日本リーグのチャンピオンのarco-iris KOBEは週2回しかトレーニングしていないですし、そういうクラブもあれば、週3だったり、クラブによってまちまちです。

 戦術的なものは好みですから、日本代表でやっている事でしたり、自分が用いているものを真似してくれとは思わないですが、シンプルに例えばパワープレーが攻撃も守備も行われる、なぜならばやった事がない選手が多ければゼロベースになり、スタートが遅い事になります。システムは別としてパワープレーはこういうものだ、守備はこうだ、オフェンスはこうだ、セットプレーの守備はこうだ、体の向きはどうだとか、そういう所をやっていく、ただ好きにやるのではなくてチームとしてのガイドラインを決めていく。そういう事もまだままならない部分もあります。そういう事を少しずつきっちりと監督がクラブのプレーモデルとかやり方というのを徹底してできる、そういったものを吸収して体現しなくてはいけない、体現する努力をする、個人の能力の向上とコレクティブなチームスポーツとしてフットサルという事を指導者が理解してやっていく、いろんなシステムだったり、いろんなやり方に対応できるようにそんな選手が増えていくようになれば強い日本代表のベースは各クラブが握っていると思います。

 イランやタイに比べて日本は2か月も3か月もクラブチームのように活動ができるという現実はないので。もちろん視察に行ってとかタレントキャラバンであるとか、必要であれば情報交換だったりはできますが、プレーの精度を上げていく、インテンシティを上げていく、フィジカルを向上させていく、そこは各クラブに求めるといのは私達としては必要な事です。アプローチはどんどんしていきますが、指導者の方もアジアで勝ちたい、そこに行ける選手を育てたい、そういうクラブにしていきたい、例えば日本リーグに出ている選手達の目標になり、そこに見えているという方向付けは必要なのかなと思います。なんとなくやっているのではなく、より具体的なものを共有できるような事をしていきたいと思います。

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