第3節第3試合
府中アスレティックFCプリメイラ vs Bardral浦安Las Bonitas
<得点者>
6分 3番縄田選手(府中)
両チーム共に1節、2節を落とし、迎えた第3節は是が非でも勝利が欲しい試合。そしてFリーグのチームの女子チームでもあるFリーグダービーでもある。府中はキックオフから戦術で一気にシュートまで持ち込み積極性を見せる。更に前からプレスをかけ続け、この試合に賭ける気持ちを見せる。すると前半5分、府中は左サイドでボールをキープした10番船附選手がターンして左足で中央に折り返すと走り込んだ3番縄田選手が合わせて府中が先制点を奪う。この点でペースを掴めなかった浦安が徐々に攻撃のリズムが出てくる。主に3-1と4-0のシステムを使い分ける浦安だったが、この日は4-0での時間帯が長く感じる。ボールポゼッションを高める浦安だが、やや判断が遅いのか、タイミングが合わないのかアタッキングゾーンへ侵入してのシュートが少なく決定機の創出に苦慮しているようにも見えた。一方の府中は集中した守りを見せ、ボールを奪うと一気にカウンターで押し上げ、さらにピヴォのキープ力を活かしてシュートまで持ち込みチャンスを作るなどして対抗した。浦安は17番池田選手をピヴォに置き、ロングボールを供給するが、ピヴォ迄の距離がある為か、孤立しているようにも見え、得意の振り向きシュートも府中が体を張ってシュートを防いだ。
この日浦安は代表経験もある13番阿部選手がベンチを外れた事もあり、4番四井選手、9番江川選手が積極的にドリブルで突破を図る。しかしパスで前進してからというよりも自陣での突破になる事が多く、やはりゴールへの距離が稼げていない。それでも浦安がそのドリブルから攻撃が活性化し、疲れが見え始める府中に対して猛攻を仕掛ける。人数の少ない府中は足が止まるようになり、ピンチの連続となるが、GK12番阿部選手が思い切った飛び出しやファインセーブを連発してゴールを許さない。試合終盤浦安は6番田中選手をGKにしてパワープレーを開始する。しかし府中も最後まで声を出し続け集中力を切らす事なく、ゴールを割らせないままタイムアップ。歓喜の府中は格上浦安のシュート24本に対してシュート9本で大金星を挙げ、日本リーグ初勝ち点3を手に入れた。
<府中アスレティックFCプリメイラ森監督、縄田選手>
森監督:私自身の事でありますが、現役でプレーしていた時からPREDETOR(浦安の前身)はライバルだと思っていたので、今日は絶対に勝ちたい試合だと思っていました。先週の試合では内容も伴わず、プレス回避にも苦労しました。結果を出したいという事から、今回はリスクを冒さないという事を第一に考え、見ている人にはつまらなかったかもしれませんが、GKからもロングボールを多用しました。その形が当たり、そこから攻撃にも移れましたし、不用意なショートカウンターを食らうという場面は回避できました。
- 実際に浦安と対戦してみての印象はいかがでしたか?
森監督:第1節、2節の試合のビデオを見て相手のプレスに苦心して、あまりパスが回せていなかったようだったので、当初はラインを上げる事にしましたが、やはり個々の能力が高く、ラインを下げざるを得ませんでした。決定機も相当作られたので相当厳しい試合展開でした。
- 縄田選手の得点は最後尾から走り込んでの得点でした。ピヴォがキープしたら走り込むというのはチームの約束事があったのでしょうか。
縄田選手:かなりプレスをかけられていたのですが、逆にピヴォにボールが入った事でディフェンスが間延びしているのを感じたので、思い切って走り込みました。今日は得点を取った事もあり、強い気持ちを持って戦い抜く事ができました。
<Bardral浦安Las Bonitas山本監督、田中選手>
山本監督:先週丸岡さんとarcoさんとの試合で負けはしたものの、自分達のフットサルが出せていました。今日相手が変わって攻撃、守備共にプレー強度を出せるかという試合でした。正直、自分達の戦いをする為の戦術、技術の云々の前の戦う姿勢だったりという部分が課題として大きく出てしまいました。フットサルはうまくいかない部分の方が多いと考えているので、うまく行かない時にチームとして個人としてどうできるかが重要になってくる中でこのレベルでやるには成長が必要なのかなと思います。
田中選手:始まる前から自分達のペースで試合を進めて行こうしていましたが、それが何一つできなかったというのが敗因だったと思います。
- 戦術面でお聞きします。今日の試合では4-0(クワトロ)で戦う時間が長かったのかなと見えましたが、府中対策として何か変えてきた事でしょうか?
山本監督:けが人もいて安定した4-0のセットを組めないと考えた事と、前半の府中との相性で3-1の方が良いのではと考えました。ある程度引いて守るチームに対して4-0で押し込めていなかったので、セット間の人の変え方も3-1を中心に考えました。逆に3-1の時間が短く感じたのであれば、ローテーションの関係で多少その部分で短く見えたのかも知れませんが、実際にチャンスを多く作れていたのも3-1でした。