フットサル日本女子代表 0-0 カタルーニャ州女子選抜
得点者:
カタルーニャ州女子選抜はスペインカタルーニャ州のチームに所属する選手で構成されており、見るからに日本より一回り大型な選手が揃っている。日本の先発はGK2番山下選手、FPは4番加藤選手、6番小村選手、9番関灘選手、10番中島選手と揃えた。「密集からスペースへ」昨年のワールドトーナメントの戦術はもはや”サプライズ”ではなく、日本オリジナルの戦術になりつつある。細かなパスをつなぎ、自陣のある地域に密集してサポート、そして一気にスペースへボールを供給して攻撃を展開させる。しかしこの日カタルーニャは少し引き気味にきた。あまりボールへのプレスは厳しくなく、日本のボールポゼッションの時間が増える。セット交代する日本は交代する毎に攻撃の意図が合っていくが、逆に守備の指示が増えていく。「移動中に寄せろ!」。ボールへのプレスをより求めているように見えた。そのプレスも徐々に有効になり、ゴール前へ迫る場面も増えてくるが、あと一つゴール前で合わせる事ができず、得点を奪う事ができない。しかしカタルーニャはそんな状況でも抑える所をは抑えている感が見え、焦っているようには見えない。逆に攻撃に出る日本のパスをカットしカウンターに持ち込み、一気にゴール前に迫る場面も見える。両チームともに主導権を握るという所までは見えず、探り合いながらの前半に見えた。
後半に入って日本は細かく交代を重ね、戦術の浸透を図っているようにも見える日本。カタルーニャは基本的に3-1のシステムからピヴォがサイドに流れて降りてくる偽ピヴォの形を見せる事もあったが、後半は個人でしかける場面が増え、その対応に追われる時間が長くなってきた日本。それでもGK2番山下選手が冷静に対応。コーチングの声も出ており、安定感が見える。日本は7番吉林選手をピヴォに張らせる場面もあり、攻撃を有機的にする為のトライも見られる。シュートがバーを叩く惜しい場面もあったが、結局両チームともに得点を奪えず0-0のスコアレスドローでタイムアップとなった。
まだ確認、融合を図っている日本、選抜チームとしての性格上、熟成不足のカタルーニャ州選抜の戦いは局所的に駆け引きの見え、ゴールまであと一歩が合わない、そしてそれをさせないという玄人好みの展開の試合だった。