フットサル日本女子代表 2-1 フットサルタイ代表
得点者:22分7番吉林選手(日本)、35分9番関灘選手、36分8番SRIMANEE Orathai(タイ)
フットサル日本女子代表が初めて参加した第2回アジアインドアゲームズの決勝で対戦したのが今日の対戦相手タイ。その時は2-2でPK戦にもつれ込みPK3-1で優勝を決めた相手。そして第3回では予選リーグで対戦し5-2と下した相性は決して悪くない相手。しかしここ数年タイでは男女共にフットサルの強化を図っており、決して油断はできない。タイの情報はスカウティングはもちろん、以前タイリーグでプレイした事のある6番井野選手からも様々な情報がもたらされていたはずだ。
先発はGK12番本多選手、4番芝原選手、5番小出選手、7番吉林選手、8番坂田選手の布陣。ボールを回してゲームを作る。堅守速攻が大きな武器という情報があったタイはやはりしっかりと引いて守りを固める。パラレラ、ピヴォアラチェンジで縦に良い形でボールを入れたい日本だったが、コンパクトに守るタイのカバーリングに苦戦しなかなか起点ができない。何とかボールを回してゲームを組み立てたい所だが、時折タイの選手がボールへ積極的にプレスをかけ、一気にカウンターを始動され、数的不利な場面も数回あったが、素早い戻りと攻撃を遅らせる事でうまく対応し、何とか事なきを得る。特にGKと1対1の場面に落ち着いて対応したGK12番本多選手が絶妙な間合いでビッグセーブを見せ、序盤に苦しんだタイのカウンター攻撃を防いだ。このタイのカウンターが脅威となっており、消極的になる時間帯も多かった日本だが、徐々に適応し、前半の終盤には決定機を3度程作るが、これを決めきれず失点を避けたい両チームは無理に攻める事はせず、リスクを取らずに前半を終えた。
後半に入り、日本は少しやり方を変えてきた。サイドで積極的に仕掛ける姿勢を見せ、左サイドで良い攻撃の形が出来てきた。すると後半2分、左サイド4番芝原選手からサイド攻撃をケアした事でできたゴール前のエリアに侵入した4番吉林に絶妙なパス。ゴール前混戦となり、シュートのこぼれを倒れながらもゴールへ押し込み待望の先制点を奪う。その後も日本は明らかなピヴォは置かずにクワトロのような形で攻め、タイはこの対応に苦しんだのか、前半あれだけ脅威となっていたカウンターの数が明らかに減っていった。また日本はこまめにセットを変えているのに対してタイは交代機会が少なく、主力が長くピッチに立っている事も影響していたかもしれない。しかし日本もチャンスはあるものの決めきれない場面が続き、緊迫した時間が続いた。後半15分、それは一瞬のできごとだった。日本のゴールクリアランスで始まった攻撃はパスで組み立てると思いきや9番関灘選手がゴール前でフィクソの裏へ侵入。これを見逃さず7番吉林選手から一気にロングボールが入るとこれを冷静に胸トラップから反転しシュート。決して強くはなかったが、飛び出してきたGKの脇を抜けてゴーrへと吸い込まれていった。残り約5分で2点差とされたタイはタイムアウトを要求。直後に6番TUPSURI JiraprapaをGKにしてパワープレイを開始した。このタイのパワープレイは相当練習したものか、日本は一気に劣勢に立たされる。パワープレイはボールを散らして縦へ当てたボールをダイレクトでゴール前に折り返すか走り込んできた選手に落とす。これに耐えたい日本だったが、後半16分に8番SRIMANEE Orathaiに決められ2-1とされる。それでも残りの時間、少しずつ選手を変えながらGK12番本多選手を中心に足を止めずに体を張った守備を見せ、逆にタイは疲れのせいか徐々にパスの精度も落ち、ケアレスミスが増加。サポーター席から「あと○秒!」という声を受け、最後まで集中力を切らさなかったタ日本が難敵タイを撃破し、3大会連続決勝進出を決めた。