前回5/15(水)の国内初の公開マッチに集まって以来の招集となった6/23(日)に第4回アジアインドアゲームズに挑むフットサル日本女子代表が招集された。翌日渡韓と慌ただしいスケジュールだったが、招集直後に急遽都内体育館でトレーニングマッチを組んだ。相手は全日本を制した事もある武蔵丘短大シエンシア。OGを含む7名のみだったが、大会ではサッカースタイルのチームが多いという事と武蔵丘短大シエンシアの協力の下でマッチメイクに成功したようだ。試合は30分ランニングタイム、アジアの審判のレベルを考慮して審判1名、15分経過した時点で5ファールを犯した事にして次のファールをした場合に第2PKとする、そしてムサタンのGKも日本代表が務める等やや変則的なルールで実施された。
日本の先発はGK1番秋元選手、4番芝原選手、5番小出選手、7番吉林選手、8番坂田選手、そして相手のムサタンにはまさにOGでもあるGK2番齊田選手が入った。開始直後に日本が先制。前半1分、右サイドのキックイン5番小出選手のトゥーキック気味の早いパスがディフェンスとGKの間を通り、ファーサイドに走り込んだ8番坂田選手が押し込んだ。幸先良いスタートだったが、ポゼッションする日本に対しムサタンは鋭いカウンターで対抗。GKと1対1の場面を何度か作りだすが、GK1番秋元選手が見事な間合いでピンチを防いだ。ムサタンにボールを持たせても多彩なボールコントロールから一気に相手を抜き去りシュートまで持ち込む個人技もあり、そしてサッカーで鍛えたスルーやヒール等を使い3人目の動きで何度もチャンスを作り出す。やや日本が押される時間帯も少なくなかった。それでも日本はセットプレイからチャンスを作り出し、ムサタンのやり方に対応していく。前半15分を経過し日本は5ファールに設定。ノーファールの声が出ながら集中していたが、22分にファールの笛がなり、第2PK。これをムサタンが決めて同点に追い付く。それでもこの後27分に7番吉林選手がムサタンのカウンターにでる所のパスをカットし、ルーズボールを強引に体を入れながら奪うと走り込んだ14番四宮選手にパス。これを難なく押し込み2-1と勝ち越しに成功して前半を折り返した。
ハーフタイムにはムサタンの攻撃パターンの一つであるカウンター、そしてワンツーやピヴォ当てに対応すべく在原監督から指示。コンパクトな守備の指示が出ていたが、選手同士が積極的に話し、細かいすり合わせを行っているのが印象的だった。
後半はGKを交代し、日本のゴールには2番齊田選手、ムサタンゴール前には1番秋元選手が陣取った。後半は少しセットを変えて、フィールドプレイヤーでは5番小出選手、7番吉林選手、14番四宮選手でスタート。短い時間で選手を交代して組み合わせを試しているようにも見えた。後半11分にムサタンの個人技が功を奏した。左サイドを後方からのパスを背負いながらシャペウでかわすと、間合いを詰めたGKを足裏でボールをなめてかわしゴールへ流し込んだ。一瞬の隙を突かれた失点ではあったが、日本はムサタンに対応してきていたのは確実だった。後半15分移行の5ファール設定時間帯に第2PKを一度献上する事態にもなったが、これをムサタンが外すとメンバー7名とやや疲れの見えてきたムサタンに対して日本が優位に試合を進めた。しかし得点を奪う事はできず、同点で終了したが、急遽PK戦を実施する事に。8人目までもつれこんだPK戦は5-4で日本が勝利した。
在原監督コメント
?本日のトレーニングマッチはいかがでしたでしょうか
在原:やはり一回解散して急に集まってトレーニングなしでいきなり試合でしたので細かい部分の調整ができたというのが一番の成果だったように思います。私達の現在の環境では予選リーグを戦いながらチームを熟成させていくしかないので、この時点で試合ができた事が良かったと思います。
?選手の仕上がりはいかがでしょうか
集まったばかりですし、仕上がりを求めるのは酷だと思いますが、前回の合宿から選手間の議論や、私も混ざってこういう相手にどうするべきか考え、同じ景色を見られるようになってきているので一つの方向にまとめていければなと思っています。それでも調子良い選手もおり、短いプレゼンから得点にならないながらも意図のあるプレイができていた部分もありましたのでそこを信じて皆でチーム作りを進めていければなと思っています。
―聞くまでもないかもしれませんが目標をお聞かせ下さい。
在原:もちろん優勝です。それしかありません。
筆者より、今回、最後にトレーニングマッチの為に相手をして下さったムサタンの選手、関係者の皆様、そして会場を貸して下さった施設に心より感謝の意を表したい。本当にありがとうございました。