本日、東京都フットサル連盟のHPに今年度の東京都女子エントランスリーグの日程の発表があった。エントランスリーグとは東京では3部に相当する女子競技の一番下のカテゴリーであり、原則屋外施設の人工芝でリーグ戦が開催される。そのエントランスリーグBに「VEEX TOKYO Ladies」の表記があった。このチーム、全国施設選抜レディースフットサル大会に出場。この大会を取材した際に確認できたのは数名の加入選手はあるものの昨季のFUNフットサルクラブ Ladies com VEEX（以下FUN Ladies）の選手、監督、スタッフはそのままだった。しかし、エントランスリーグからの参加という事は、公式戦においてVEEX TOKYO LadiesはFUN Ladiesの地位を引き継げなかったという事と推測できる。
FUN Ladiesは自チームのブログで解散を発表していた。その時期は3/20（祝）に東京都女子フットサル大会で優勝した翌日。既に関東参入戦も終わっており、FUN Ladiesの今後については様々な憶測を呼んでいた。自分の耳にもいろいろな噂が入っており、「解散ではなく単なる名称変更」、「男子チームの女子部門へ」、「解散では関東リーグに残れないはず」等々。噂が先行し、心配する声もある中、情報も断片的であり、状況を静観するしかなかった。しかし結果として関東女子フットサルリーグの出場枠を与えられず、東京都の一番下のカテゴリーからの挑戦となった。
今回VEEX TOKYO Ladiesのエントランスリーグ参加が決まり、残念に思っている人は多いだろう。自分も間違いなくその一人である。最短でも3年間東京都リーグを戦わなくては関東リーグへ昇格する事はできず、それが故に各方面への影響は大きい。関東女子フットサルリーグの空席はどうするか、昨年度日本一となり、日本代表選手がいるチームが戦うカテゴリーとして最適なのか、また競技のカテゴリーへ挑戦しようとして参加し、2部へ昇格しようという目標を掲げるエントランスリーグの他のチームにとっては自動昇格枠が実質無くなってしまう事にもなる。また、全日本女子フットサル選手権もシードが適用できず、予選リーグから出場せざるを得ない事も予想できる。
しかしチームを継続させる事は本当に大変な事であるのもまた事実。昨年日本一を奪還し、競技フットサルで一番の実績を残し、そして素晴らしいサポーターがいるチームでもこのような事が起こりうる。そこには様々な事情が見え隠れするが、それだけ脆弱な環境の下で女子フットサルは行われているという事を認識しなくてはならない。本当にこの事態が女子フットサル界にとって良い事なのかどうかは分からない。しかし既に決定事項であり、変更できない以上、今後の教訓にしていくしかない。このような記事を書いておきながら言える立場にはないが、本件について騒ぎ立てたり、原因追究の声があがるのは本意ではない。何より一番辛い思いをしているのは選手達である事は忘れてはならない。そしてリーグ運営の関係者も苦渋の決断であった事は予想がつく。
それが故に女子フットサルをもっともっと盛り上げ、環境をより充実させていかなくてはと改めて実感した事件でもある。今まで以上に女子フットサルの認知度を上げ、そして環境を良くして行けるよう微力ではあるものの、今後も積極的に情報を発信して行きたい。
