【日本女子フットサル代表在原監督インタビュー】
?この大会を通じての感想をお聞かせ下さい。
今まで関東を中心に関西、東海地域等が実績を残していましたが、それ以外の地域の底上げがが感じられた大会だっと思いました。特に若い選手も多く、各地域の指導者の皆様がフットサルに注目し、実際に普及に努めて下さっている結果であると思います。
?以前より実績のあったチームの他に注目したチームはありましたか。
まずはセレソン都城FCですね。浦安相手に先制して逆転されたもののパワープレイをやり、しかも点を取った。まず浦安相手に健闘した事にも驚きましたがパワープレイと言う戦術を持っていて、しかもこの全国大会の場で成功させたいう事に驚かされました。
そして千葉学園は準決勝進出したヴェイルに勝利しそして浦安相手には敗戦だったたものの4点を奪うなど非凡な実力を見せてくれたと思います。考えてみるとグループDは良いチームが多かったですね。
他でもアンティグオ愛媛、オウンゴール、コルミージャもうまいなと思う場面が多くありました。もちろんこれらのチームだけでなく前述した通り、年々レベルが上がっている、フットサルの普及が進んでいるという事を感じます。
?この後、代表の活動があるようですが
一部のメディアで報道されているように12月にブラジルで開催される第2回世界選手権に出場する事が決まっています。相手はポルトガル、ロシア、アルゼンチンです。ロシアは以前やった事があり、ポルトガルも相当強いですね。アルゼンチンだけはまだ情報不足の状態です。
?選考は進んでいますか?
お分かりのようにその選考の為にこの大会の視察に来ました。選考は本日で終了です。来週から個々に通達を行い、ビザの申請や予定の調整等を行ってからプレスリリースされる予定です。
?グループ(対戦相手)についてはどう思いますか。
片方のグループにブラジルとスペインが入っています。それに比べればまだこっちのグループにチャンスはあると考えています。ただ3連敗という可能性は充分あります。しかし3連勝できる可能性もあると思っています。今回は事前に合宿を行ってからブラジルへ行けるのでチームのコンセプトをしっかりと教え込んで予定している練習を消化した上で初戦を迎えたいです。
【大会総括】
第8回はアルコイリス(兵庫県)の優勝で幕を閉じた。ある関係者によれば順当な結果だと思うとの事。確かに大会を通じても苦戦する時間帯が少なくどの試合でも主導権を握り完勝したと言っても過言ではない。そしてサッカー系と言われるその戦い方に関しては賛否両論ある事も耳にする。しかしアルコイリス小屋監督のインタビューからも他のチームとは違うアプローチで頂点を目指し、更に世界で戦える為に個の力をベースに戦う方法をチームは選んだとの事。そのチームが日本一を獲った事はその方法に間違いがなかったという事ではないだろうか。
フットサルのルールは年々変化している。ショルダータックルが認められ、スライディングタックルもOKとなった。サッカーに近付いてきていると言っても良いだろう。その中でプレイスタイルが変わってくるのは当然の事だ。実際この大会を見ていてもかわせると思ったものが不意にスライディングの足が伸びてきて引っかかりそこからカウンターが始まるという場面も多く見えた。逆にフットサルを長くやっている選手よりサッカーと両立している、又はサッカーからの転向間もないという人の方が現在のルールに親和性があるのかもしれない。
これを象徴するというのは言いすぎかもしれないが、バルドラール浦安ラスボニータスの予選敗退は衝撃的だった。今まで常に全国大会では上位に位置し、5連覇したFUNフットサルクラブとの対戦は全日本女子フットサル大会の目玉と言えるほどだった。しかし浦安は予選リーグで、FUNについては全日本に出場できなかった。
フットサルは年々進化している。ルールが変わればスタイルも変わる。アルコイリスが優勝したならそれを倒す為に各チームが戦い方を考える。更に新たな勝者が生まれれば、そのチームを倒す為に更に戦い方を考える。あるいはチームによってはどんな事があっても自分達のスタイルを貫き通す。好き嫌いは別にしてそれはどの団体スポーツでも同じだと感じる。男子のやり方が全て女子に全て当てはまる訳ではないだろう。各チームが切磋琢磨して女子フットサルが盛り上がっていけば良いのではないだろうか。