デルソーレ中野レディース 6?2 early.f.t
得点者: 2分?藤波選手(early)、12分?山田選手(中野)、13分?広瀬選手(early)、17分唐崎選手(中野)、20分富本選手(中野)、26分唐崎選手(中野)、29分富本選手(中野)、29分笠井選手(中野)
一昨年2部参入戦を勝ち抜け、昨年は2部を全勝優勝し順調に1部へと駆け上がったデルソーレ中野は今季1部で壁にぶつかった。激戦区東京都1部では7位に留まり2部2位との参入戦へ回る事となった。一方今季念願の2部参入を決め、最終節までトップを走ったもののFUGA Ladiesとの直接対決に敗れ参入戦へ回る事となったearly.f.t。実はこの2チーム3年前の2部参入決定戦で体制をしている。この時は始動間もない中野がPK戦の末にearlyを振り切り2部へ参入し1年で1部へ昇格していった。ひょっとするとearlyが勝利していたら同じように1部にいたかもしれない事を考えると因縁の相手でもある。中野はサポーターが団幕を張り、更にスクールの父兄と思われる一団が手作りのプラカードで「VAMOS DELSOLE」の文字を作り声援を送る。earlyはGK?竹下選手と?丹治選手が不在。ベンチには両名のユニフォームが飾られていた。
立ち上がり主導権を握ったのはearly。前半2分に序盤から敢行した前プレをかけ、ボールをカットすると?藤波選手が素早くトーキックでゴールへ蹴り込み先制点を奪う、その後も?広瀬選手をめがけてロングボールを供給し抜群のキープ力で押し上げを図りシュートまで持ち込む。中野は前プレに苦しみ攻撃の形を見いだせない。earlyは中野選手が体制が悪い状況でボールをキープする所を見るとすかさず体を寄せマイボールの時間を極力作らせないよう徹底。中野は途中?原口選手が接触で足を痛め、ベンチへと下がっていった。悪い雰囲気だった中野だったが、前半12分前プレを回避するとGKと2対1の場面を作りファーサイドで詰めた?山田選手が確実に決めて同点に追い付く。チャンスらしいチャンスが無かっただけに価値ある同点弾だった。しかし13分すかさずearly?広瀬選手が飛びつくGKの手を弾き飛ばす程の豪快なミドルシュートで再びリードを奪う。15分ハーフの前半はearlyのペースで動いていった。
後半に入ると中野が反撃に出る。後半1分にカウンターから左サイドフリーでボールを受けた?唐崎選手が冷静にゴールを決め同点に追い付く。更に左サイドとの中ワンツーで抜け出た?富本選手がスライディングシュートを決め勝ち越しに成功する。前半とは打って変わって中野が主導権を握る。特にパスを回そうという意識が見えた前半に比べシュート、ドリブルの意識が高くなったようにも見え、earlyが安易に寄せる事ができなくなってきた。また苦しんでいたearly?広瀬選手に対しては複数で囲い込むのはもちろん、パスの出所に対してもコースを限定していた。恐らくハーフタイムでのベンチからの指示が大きかったのだろうが見事な変わりようだった。勢いに乗った中野は後半10分に右サイドを突破した?富本選手からの折り返しを?唐崎選手がスライディングシュートで決めて2点差。更に14分には?富本選手がパスカットからドリブルシュートを決めて追加点。最後は残り17秒に?笠井選手がパスカットからドリブルシュートを決めて力強くガッツポーズ。6-2のスコアで中野が1部残留を決めた。
中野は前半苦しみながらも逆転勝ちを収めた。1部残留を決めた安堵の為か選手の中には涙を見せる選手も。しかし応援してくれたサポーターに挨拶をする時には満面の笑顔で応えていた。一方earlyには不運がつきまとうのか。実力は誰もが認める成熟されたチーム。しかし過去にも2部参入に2度失敗。オープンリーグでは1年で優勝を果たし2部昇格を決めたが、今季2部最終節で残り6秒で決勝点を奪われての敗戦。節目の試合では悲しみの涙を流している印象が強い。しかしそれでも諦めずに続けてきたその気持ちを持続して来季再度1部昇格へチャレンジして欲しい。